Gin Fizz
ジンフィズ
東京 / 渋谷・恵比寿・代官山エリア
1988年生まれ 大分県出身
地元九州で18歳の時にバーテンダーとしてのキャリアをスタート。
クラブのマネージャーやイベントオーガナイズなどを経験しナイトカルチャーにハマってゆく。
本格的にカクテルを学ぶため、21歳の時に上京し北青山サロン、YOYOGI VILLAGE MUSIC BARなどでバーテンダーとして従事。
現在は丸の内のメンバーシップクラブOCA TOKYOのチーフバーテンダーと
THE MUSIC BAR -CAVE SHIBUYA-のマネージャーを兼務し務める傍ら、
様々なイベントのゲストシフトや、
カフェ・レストラン・クラブ等業態を問わずビバレッジ監修を行う。
2019年には英国Ableforth's社主催のAbleforth’s Global Takeoverの東京代表に選出されるなど、東京を拠点に暗躍を続けている。
もしもバーテンダーでなかったら何になっていたと思いますか?
プロアングラー
①で答えた生き方は自分のカクテル表現にどう影響していると思いますか?
私の地元は大分県の海沿いの田舎で、祖父が海の男だったこともあり小さいころからよく船に乗ったり海水浴をしたり釣りしたりと、海で遊ぶことが大好きでした。
2000人ちょっとの村育ちだったので海だけでなく、山や川にも囲まれ自然の中で過ごしました。
今でも海に遊びに行ったり娘と一緒に水族館に行ったりすることが休日の楽しみの一つです。
もし生まれ変わったら世界中を釣行しながら夜はその土地土地のお酒を飲みながら過ごせたら最高だろうなと!
この仕事に大きく影響している部分は、「いただきます」という言葉の意味を小さいころから感じてきたことでしょうか。
魚を釣って捌いて食べる、単純に食べるだけでなく魚を殺めるという行為も自らの手で毎日のように体験してきました。
カクテルで海の食材を使う機会はそんなに多くはないですが、命を頂くという意味では植物や果物も同じこと。
ありきたりな言葉にはなりますが、「自然の恵みに感謝すること」を大切にしています。
CLASSIC COCKTAIL
ジン、レモンジュース、シュガー、そしてソーダという極めてシンプルな材料で作るロングカクテルです。甘み・酸味・苦味のバランス感覚やシェイクの技術が求められるため、バーテンダーの力量が試されるカクテルとも言われます。このカクテルへの挑戦は、バーテンダーが自分自身を見つめ直す行為と言えるかもしれません。
今回ジンフィズを選んだ理由は日本人が最も飲んでいるであろうカクテルの1つ、レモンサワーの原型と考えているからです。
1888年にかの有名なヘンリーラモスによって考案されたといわれるジンフィズは、ジンをレモンスカッシュで割ったものと言われています。 現在居酒屋さんなどで飲まれているレモンサワーはホワイトスピリッツにレモンのシロップや果汁とソーダを加えたもの、 まさにヘンリーラモスの考えたジンフィズとほぼ同じです。 この解釈でレモンサワーと向き合うと、日本人は世界中で最もジンフィズをのむ人種です。 ヘンリーラモスのレシピに大きな変化を加えることなくかつ、バーテンダーにしか出来ないようなバランス感覚で仕上げた1杯です。 理想の複雑さを持たせるため自家製ビターズを使用していますが、簡単に手に入るアンゴスチュラビターズなどでも美味しく仕上がります。
レモンピールを撹拌しオイル成分を乳化させたり、少量のアブサンでハーバルさを加えたりして濃厚な味わいですが、 シップスミスのシンプルかつボディの厚さが、しっかりと全体を支えてくれていますので、ジンラヴァーにも楽しんで頂けると思います。 このカクテルをA.Y.B sourと呼んでいます。 意味は(A)bnormal (Y)ellow (B)artender、直訳すると普通では無い黄色いバーテンダー。 レモンの色と掛け合わせたブラックジョーク溢れるネーミングですが、しっかりとした基礎スキルを持ったバーテンダー、いわゆる”Smith”にしか作れない、 慣れ親しんだジンフィズ&レモンサワーへの愛のあるアンチテーゼです。