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あなたは20歳以上ですか?
Gimlet ギムレット
京都 / 河原町・木屋町・先斗町エリア
デザイン思考の
ギムレット

辻 英和

Hidekazu Tsuji

1989年滋賀県生まれ。
大学生時代のアルバイトとして20歳からバーの世界に入る。
大学卒業後、京都の老舗「祇園FINLANDIA BAR」にて修行。後に「ANNIE HALL BAR」で5年間店長を勤める。
2020年3月に自身のバーであり、スコッチウイスキーとカクテルをメインにしたスピークイージー「Scotch & Branch」を開業。
好きなお酒はシングルモルト全般、カクテル、ワインや日本酒など多岐に渡り、ウイスキープロフェッショナルとワインソムリエの資格保持。
趣味はアクション映画鑑賞、世界遺産、地図、謎解き、バレーボール、筋トレ。
特技はテトリス、オセロ、国名・首都名暗記。
「カクテルやウイスキー、バーの魅力を広い年齢層のお客様に伝えていきたい」がモットー。
『当バーでは、皆様がくだらない話から真面目な話まで気軽に話せる心地の良い空間を作っていければいいなと思っております。』
もしもバーテンダーでなかったら何になっていたと思いますか?
プロダクトデザイナー
①で答えた生き方は自分のカクテル表現にどう影響していると思いますか?
デザインが持つ特性として「ニーズ」、「機能」というものがあります。 アートは自分を表現する非常に自由な創作活動ですが、デザインはあくまでマーケティングの一つの要素で、お客様の存在が大前提。「無駄を楽しむ」ような価値観もあまりありません。 「自分が好きな物を作る」という考えでは成立しません。 僕自身【多くの方が飲みたくない物だけれども、バーテンダーが作りたい物】はあまり好きではないので、いつかカウンターに腰掛ける誰かの為の物を用意したいという思いが強いです。 また、無駄な工程を経てコストや単価が嵩むならば一部は効率化した方がいいとも思っているので、何でもかんでも「自家製」が優れているともどうも思えません。 「これは〇〇さんが好きそう」、「これならお酒に慣れてない人でも飲めるよね」、「ここは既製品で代用してオペレーション効率を上げたい」そんなことを常に考えています。 勿論、「俺のこのスタイルについて来い!」という考え方も捉えようによってはアリですが、あまり自分にとってはしっくりきていません。 それでたまたま強烈なファンを獲得できることもありますが、バーの普遍的な価値というのは「お客様の求める物を出す」ということなのかなと考え、それに従いカクテルも創作しています。
CLASSIC COCKTAIL
Gimlet
ギムレット
ジンとライムジュースをシェイク、とうシンプルでさわやかな味わいのカクテル。チャンドラーの「長いお別れ」によって世界的に有名となったカクテルですが、そんなハードボイルドな印象だけではないギムレットの可能性を様々なバーを通して体験してみてはいかがでしょうか。

バーで飲めるショートカクテルの代表とも言えるギムレット。 味も見た目の印象もとても洗練されたカクテルであり、私自身大好きなカクテルなのですが、果たして人口の何%の人がこれを美味しく感じるのか、これを如何に多くの方々に楽しんでいただくか、それをよく考えます。 日本においてギムレットと言うと「度数が強い」、「キリッとした」イメージがあります。 とても人気のカクテルですが、カクテルに慣れた人やバーラバー以外の方々にはどうも酒精が強すぎる気がします。 アルコールデビューしたばかりの学生さんやビールや缶チューハイに慣れた方でも飲めるショートカクテルを作りたいという想いは以前からありました。 ロングカクテルに逃げることは簡単ですが、ショートカクテルの魅力も全員に伝えることができるのなら、バーテンダーとしては選択肢がかなり広がります。 文献上最古のギムレットとして「ジレット・カクテル」というフレッシュライムを使ったステアのカクテルがあります。 氷を詰めたミキシンググラスにオールドトムジンとライムジュース、砂糖を入れステアします。 当時はキンキンに冷えた氷ではなかったでしょうし、何よりステアなので加水も多く度数が低いはずです。 そして甘めなので誰でも飲めるテイストに仕上がります。 当時のライムの質は分かりませんが、本来のレシピで作るとジンとライムが半々と酸味が非常に強くなるので、その辺のバランスも考慮しながら、より飲みやすくなるように作りました。 まずはミキシンググラスに氷をパンパンに詰め、水を入れます。70回ほどよくステアし、ミキシンググラスを冷やしながら氷の温度を下げた後水を切ります。 次に常温のシップスミスV.J.O.P、フレッシュライムジュース、シンプルシロップを加え120回ほどロングステアします。 3つの材料と溶けた氷の4つが材料になり1つのカクテルになります。 ゆっくり丁寧にステアするので、シップスミスが持つ複雑かつ爽やかな香りも非常に立ってきます。 以前からバーの現場で、ショートカクテルを飲んだことのないお客様にこちらを提供していましたが、誰一人からも「強い」という感想を頂くことはありませんでした。 これからも、バーラバーだけでなく、より多くの方が楽しめるこのようなショートカクテルを考案し、カクテルの裾野を広げていきたいです。

Cocktail
① SIPSMITH V.J.O.P
45ml
② ライムジュース
15ml
③シンプルシロップ
2.5tsp
④ 加水
適量
SIPSMITHでもう一杯
Twist Cocktail
For MJ
① SIPSMITH V.J.O.P
30ml
② ハニージンジャー
20ml
③ 濃縮IPAシロップ
15ml
④ レモンジュース
20ml
シェーク
材料⑤マッカラン12年 2tspフロート